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「あままる基金」のスタートにあたり、開催しました説明会で寄せられましたあままる基金についてのQ&Aをまとめてみました。
よくあるご質問(Q&A)
Q:いくらまでの事業が応募できますか?
A:事業の内容やリスク分散などを勘案して、当基金の募集事業の金額上限は50万円以上500万円までの範囲でご応募できます。これらは海士町地域における他の基金や助成金などの設定を勘案した中で、補完する範囲で進めたいと考えての設定となっています。ただし、案件内容によって事業資金のすべてを当基金で支援できるわけではなく、事業内容や妥当性を鑑みて、お申し出の一部のみを応援させていただく場合もあります。また当基金のコンセプトのひとつは「地域資源の循環」ですので、償還を前提とした資金提供であることをご理解の上、ご検討ください。
Q:1回の募集では何件くらいが採択されるのですか?
A:今年度は初回ですので、おおよそ2~3件程度を想定しております。今回の応募期間は8月1日から9月末までの2か月間です。初年度は、この1回だけを予定していて、次年度以降については反響などを顧みて設定していきたいと考えています。募集要綱については、HP、チラシ、回覧板、SNSなどさまざまな方法でご案内してまいりますので、ご注目ください。
Q:他の補助金や金融機関からの融資などと併用できますか?
A:はい、併用可能です。 ただし、応募される際の事業計画の中で、当基金からの資金支援を含めて各々の提供された資金の流れについて、単年度でなく複数年度にわたっての資金計画をしっかりとたてていただく必要があります。特に当基金からの支援部分については一定期間後、当基金への償還を前提としております。償還された基金は、事業者の後輩にあたる方々=地域の事業者へ再投資させていただきます。
Q:コンセプトブック記載の「事業優先選定基準」では「融資を受けられない事業への支援」とありますが、審査では融資が受けられない事業だけが採択されるのでしょうか?
A:必ずしも「融資が受けられない事業」だけを採択するわけではありません。総合的に判断する際に、そのような事業であれば他よりも優先的に応援したいという意味です。ただし、当基金の経営資源も限られており、まだまだ初年度は規模も小さいので資金支援には限りがあり、ご応募いただいた案件すべてを応援できるわけではありません。
Q:提供された事業資金の使い道には、制限がありますか?
A: 特に使途の指定は設けておりませんので、人件費や物品購入資金、事業のための不動産所有など、幅広くご活用いただけます。民間基金の特色を活かして自由度高く皆さんのアイデアをしっかりと形作るお手伝いができればと考えています。また公金等でよくある「精算支払い」ではなく、事業支援決定、支援開始後に資金提供を先に行う方針です。ただし、ご応募の段階でどのように資金を使うかを事業計画、特に資金計画へまとめていただく必要があります。事業がしっかり続けられるようになっているかは、支援判断の大きな鍵となります。経営を守る上でしっかりと数字を把握して5年以内で償還する計画を立てることで、経営や雇用の安定、自律的な事業運営につながると考えています。
Q:応募にあたって必要な書類にはどんなものがありますか?
A:詳しくは後日、公開する事業募集要綱の中に記載しますが、以下の書類のご提出を想定いたしております。
【応募後に必要な書類】
・申請者が団体等の場合は、定款または規則の写し
・申請者が個人の場合は、身分証明書および履歴書
・応募される事業に関しての中期事業計画
・事業のコンセプト(特に町との関わりについて)
・事業展開の将来計画
・将来(5年程度)の事業の収支計画
・資金支援部分の資金利用計画
その他、必要と認める書類
Q:提供された事業資金は地域に循環するということでしたが、どれぐらいで償還しなければならないのでしょうか?
A:当基金ではこれまでの助成金・補助金とは違い、一方通行のお金の流れでなく、地域で循環するお金を目指しています。事業の内容や規模によって、多少の違いはあるかと思いますが、標準的な目安としては、2年間の伴走支援、最長返済額は5年での償還と考えています。償還の仕方は、これも事業の内容に応じて相談させていただき、一括返済や、一年ごとに分割していくとか、3か年は返済額を少なくして、4年目から金額を増額して償還するなど様々なパターンが想定されます。
Q:これまでの海士町における基金には返済のイメージというものはなかったので驚いています。島という商圏が狭いのでしっかりと5年で返済できるか心配です。
A:「地域資源の循環」を標榜することが当基金の「まったく新しいタイプの基金」と紹介している部分になります。イメージを変えていただいて、地域の中で相互に成長していくためのひとつの方式だとご理解いただければと思います。多くの事業において近視眼的に単年度だけで事業を考えがちですが、こうした設定で複数年にわたって事業を俯瞰してみることで、事業の採算化、永続性の向上、事業承継などの経営課題にもチャレンジしていくこととなります。無理なく続けていただくためにも一緒に返済計画を考えていきたいと思います。申請書類を検討すること自体が自律的な健全経営の第一歩となります。今はまだまだ小さな船出ですが、この基金をきっかけに資金が地域内で循環して、さらに次のチャレンジを応援できるような流れを生み出していきたいと考えています。
Q:地域にある他のサポート機関、行政や商工会、士業、金融機関などとの役割分担はどのように考えていますか?
A:当基金はこれまでのQ&Aにありますように、非常に自由度の高い、柔軟な対応を推し進めていこうとしています。このように最初の一歩、地域でのリスクを取ることによって、他の金融機関や助成金補助金と連動して一種のレバレッジ効果を発揮できるようにしていければと考えております。それぞれの機関の特徴を活かして、お互いに補い合いながら、最適なサポートを模索していくことは実際に事業を展開していく上でもとても大切なことです。事業を営むとは自分たちだけで完結するものはほとんどなく、多くの関係先との繋がりと連携によって成り立っていくからです。
Q:経営的支援を行うアドバイザーはどんな方が伴走支援してくれるのですか?
A:支援が決定した事業の内容、事業者の経験年数、組織構成などをもとに支援計画をつくり、事業内容に応じて最適な専門家をご紹介したいと思っております。事業の内容規模にもよりますが、基本は1事業につき1名の体制を想定しています。支援ニーズに応じて幅広く対応を図っていきますが、主として島外からの支援メンバーとなりますので、具体的な支援当初は対面などで応援、ある程度安定してくるとオンラインでの定期相談なども考えられます。伴走支援の期間については、こちらも事業規模に応じてですが、おおよそ2か年を想定しています。
Q:事業計画セミナーではどんなことが学べますか?
A:事業募集の説明会だけでなく、個別相談会や事業計画書セミナーを実施すること自体が「経営的支援」の一環になります。これらの機会も無料でご利用していただけます。「事業計画セミナー」では特に資金計画を含む事業計画を作成するために必要なポイントを学べます。いうまでもなく事業計画を立てることは今行っていることを未来においても継続させていく、持続可能な事業にするためです。事業募集へ応募する機会にしっかり計画を立てておくことによって、当基金への応募だけでなく他の助成金申請や金融機関への相談にも役立ちます。またセミナー当日の個別相談では、こんな事業を考えている段階からでも気軽にご相談いただけます。
Q:事業の進捗報告は必要ですか?
A:少なくとも1年に1回は何らかのご報告をいただきたいと思っております。財務資料のご提供はもちろん、詳細はまだ未定ですが、なるべくご負担の少ない方法で進捗のご報告をお伺いしたいと考えています。地域への貢献の様子などもご紹介できればと思っています。
Q:「あままる基金」とやさしいネーミングですが、この基金は女性活躍向けですか?
A:当基金の支援先には特に制限をもっていません。すべての法人、団体、あるいは個人事業主の方が対象です。新規参入、若年層や女性起業家にも積極的にご活用いただきたいと思っています。
Q:「あままる基金」ではどんな事業が採択されるのでしょうか?
A:当基金の支援内容に制限はもっていませんが、特に応援したい事業としては、おそらく事業者がその事業に熱量を持っていることが何よりだと実感しています。またその事業を支援することでその事業単体だけでなく、地域全体がよくなるといった波及効果が高いものも支援していきたいと思っています。また被災地支援においてもそうでしたが、元の通りに失われた事業を戻すばかりではなく、事業縮小や最適化を図るなど新しい持続可能な事業となるように心がけておりました。同様のことがあままる基金においては大切な点だと考えております。
ご不明な点やご相談があれば、どうぞお気軽にお問い合わせください。
みなさまのチャレンジを心より応援しています。